Double Persondlity
「ごめんなさい。遅れちゃって」



待ち合わせをしたバーに
仕事帰りの朱里が
奥のテーブル席に座る
夜月の前に現れた。



「マジ、すっげえ待ったよ」



必死に走って来た様な
朱里に対して
夜月は腕組みをして
睨みつける。



「……ごめんなさい。夜月くん」



「嘘…俺も今来たとこ。座れよ」



一転して
穏やかな表情を見せて
夜月は言った。



「うん」
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