Double Persondlity
夜月の冷たい表情を見て



有寿はあの日の事を思い出した。


ナイフを向けられた記憶が
生々しく頭に甦り



足元が震えてきて



出た言葉は



「お願い…私を殺さないで」



「お前何言ってんだ」



「やめて…まだ死にたくない」



「そんな事か…安心しな。今日はナイフなんて持ち合わせちゃいない」



「嘘……」



「嘘じゃないって…まぁ…今日はお前に話があるんだ。とても大事な話…」
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