Double Persondlity
実は今の電話は
近くでしていたのだ。



「何でアイツ教師なんて面倒な職業選ぶんだよ」



夜月の台詞に
優奈は涙が溢れ出す。



「ひどいよ…早く裕也を返して」



「おい、そんな事で泣くなよ」



「………」



「これだから女は嫌いなんだよ」



「もういいよ…」



優奈は泣きながら立ち去ろうと
くるりと後ろを振り向いた。

夜月も泣いている優奈をそのままにして言い去って行った。



「じゃあな」



(「あ…行っちゃう。どうしようこれっきり会えなくなったら……私…私…」)



その優奈の予感は確かだった。
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