Double Persondlity

二日前。



搬送されて来た病院では
救急隊員が状態を
ドクターやナースに伝える。



「で、名前は名田裕也さん。年齢は二十七歳です。付き添いの女性によれば腹部をナイフで刺されて少ししてから意識を失った模様で応答しても全く反応が見られません」



するとベテランドクターらしい男の人が大きい声で話し掛け出し
ナースに指示を出す。



「名田さん？名田裕也さん！聞こえますか？病院ですよ。しっかりして下さい。とにかく処置室へ。それから君達はオペ室と麻酔科の先生に連絡してくれ。この患者の執刀は私が行う」



そこへ小走りで別のナースが現れドクターを呼ぶ。



「先生！」



「何だ？」



足を止めないで
厳しい顔付きで返事をする。



「あちらに警察の方達が来ていて事情をお聞きしたいと…」



「駄目だ。これからオペに入るのだから君からそう言っておけ」



「はい。分かりました」