Double Persondlity
病室を出た小林は朱里を追い掛けようとしたが朱里は病室を出たすぐ近くの廊下に立っていて泣いていた。
「まだいたんだね。オレも今日は帰るよ」
「………」
朱里は小林に声を掛けられ
ずっと我慢していた涙が
さっき以上に溢れ出してきて
無意識に小林に寄り掛かった。
「………」
「……彼…あたしの事、分からなかったみたいだった。あの人は、あたしの知っている夜月くんじゃなかった。夜月くんはあたしの事杉原さんなんて呼ばないよ」
「……大丈夫?」
「…………夜月くんに会いたい」
「朱里ちゃん、それは……」
「ごめんなさい。あたし何か取り乱しちゃって」
「朱里ちゃん…」
朱里は小林から離れて
無理な笑顔になって言った。
「あたし、帰ります」
「あっちょっと待って…」
「え?」
「また病院に来る?」
「……………それは………」
「そうだよね」
「………」
「あのさ…オレいつもさっき渡した名刺の病院の研究室に居るから何かあったら気軽に来て…」
小林は言うと朱里は軽く会釈をしてゆっくり歩いて帰って行った。
「まだいたんだね。オレも今日は帰るよ」
「………」
朱里は小林に声を掛けられ
ずっと我慢していた涙が
さっき以上に溢れ出してきて
無意識に小林に寄り掛かった。
「………」
「……彼…あたしの事、分からなかったみたいだった。あの人は、あたしの知っている夜月くんじゃなかった。夜月くんはあたしの事杉原さんなんて呼ばないよ」
「……大丈夫?」
「…………夜月くんに会いたい」
「朱里ちゃん、それは……」
「ごめんなさい。あたし何か取り乱しちゃって」
「朱里ちゃん…」
朱里は小林から離れて
無理な笑顔になって言った。
「あたし、帰ります」
「あっちょっと待って…」
「え?」
「また病院に来る?」
「……………それは………」
「そうだよね」
「………」
「あのさ…オレいつもさっき渡した名刺の病院の研究室に居るから何かあったら気軽に来て…」
小林は言うと朱里は軽く会釈をしてゆっくり歩いて帰って行った。