私と先生の365
その日、家に帰るとお父さんが「お帰り」って迎えてくれた。
「ただいま〜。今日は、仕事早かったんだ。」
父:「ああ、それで奈緒、ご飯食べたらちょっと話があるんだ。時間あるかい?」
「うん、別に今日宿題ないし大丈夫。」
珍しく、父の深刻そうな顔に何だか不安になってあまりご飯が食べれなかった。
広いこのダイニングに、昔は4人でご飯食べてたっけ。良くあのキッチンで、料理を作るお母さんの背中を見ていた。
今は、お父さんと私で2人暮らし。お姉ちゃんは、名門大学生で向こうの寮に住んでる。
そう思うと、この家も寂しくなったな‥。無駄に大きいから余計にそう感じる。
お母さんは、私が中2の時に病気で亡くなった。
あれから、たった3年しか経ってない。だからこの家にも、まだお母さんの面影を感じる。