私と先生の365
放課後が来ても、南んは用事があるからって直ぐに帰ってく。
奈緒:「最近、一緒に帰れないね。」
ポツリと漏れた奈緒の言葉に余計寂しくなる。
「…花も、……先に帰るね!バイバイ!」
ごめん。真梨奈、奈緒。
花のせいだよね?
きっと何かしたんだ。
学校の外に出ると、学校の壁にもたれながら携帯をいじっている亮君に会った。
目が合うと、亮君は私の前に立って
亮君:「…。南もそうだけど、花ちゃんも元気ないじゃん?」
「え…。」
少し背の高い亮君を見上げると、亮君は私の頬をキュッとつまんで、
亮君:「…笑って。」
にっと歯を見せて満面の笑みで笑う亮君。
そんな亮君につられて笑ってしまう。
そっと離れた亮君の手。
その時だけ、その一瞬だけ、縋り付きたくなっちゃったんだ。