私と先生の365
心の中から何かが押し寄せてきて、気付いたら涙ぐんでいる自分が情けなくて仕方がない。
「先生ッ!!!お願い!!死なないで!!!」
必死に高木先生の体に縋り付き、そんなことを叫んでいた。
ガシッと大きな腕が、私の首裏を通る。
高木先生:「…はぁ、悪い…はぁ、大丈夫、はぁ、…大丈夫だから、はぁ、…ははッ。」
息を荒くさせながら、いつものようににっと笑う高木先生。
苦しいくせに、私の心配が先?
どうして、辛いのに笑うの?
だけど、おかげで頭が真っ白だった私に落ち着きをくれた。
大丈夫。
こぼれそうな涙を堪えて、先生を引っ張って何とか部屋まで運んだ。
書棚で少し狭くなった先生の部屋。
ベッドに寝かせると、苦しそうな先生の上着と、ネクタイを緩めた。
少しフウッと落ち着いたように、高木先生の息が落ち着いてきた。
ホッと息をつく。
…良かった…。