私と先生の365




「やっぱり病院に電話してみよう!!」



バッと立ち上がった瞬間、グイっと腕を引っ張られ、バランスを崩した私は



「ひゃぁ!!」



思わず高木先生の上に倒れこんでしまった。


今何が起き…。


高木先生:「…奈緒、もういいから。俺は大丈夫だ。」




と、同時に高木先生の意外な言葉に驚く。



奈緒…?


「へ!?…先生、今、奈緒って言った?」


思わず顔を上げて、聞き返す。



高木先生:「え?……………!!!!、い、言ってない!!!聞き返すな!」


赤くなった高木先生の顔につられて真っ赤になる私。



高木先生の上に倒れてたこともすっかり忘れて、バフンと顔を下げた。



高木先生:「…悪いな、…風邪移したらマズイからもう戻れ。」



耳に届く低く落ち着いた声。


ドクン、ドクンと先生の心臓の音が、変な緊張感を生む。



ガバッと、高木先生の体から離れて、ベッドの横に正座する。





忘れてた!私、今…先生の上乗っかってた!!




「す、す、すいません!」



かぁあっと体中が熱くなる。





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