私と先生の365
無意識に自分の胸に手を当てながら、ドキドキしていた。
だって、人の心臓の音なんて聞いたの初めてだったから…。
高木先生:「ん?何で謝るんだ?」
高木先生は片手の甲を自分のオデコに当ててフウッと息をついた。
そうだった!先生今、熱あるんだった。
「いや、何でもないです!!それよりもう一度タオル、冷やしてきますね!」
バッとタオルを取って氷水で冷やす。
高木先生:「悪いな…。」
目をつぶりながら口元だけにっと笑って答える高木先生。
そうやっていつも先生は笑って、心配かけないように、何でもないようなフリをする。
タオルを乗せてしばらくするとまた、先生は眠りについた。
高木先生…。
いつから風邪引いてたんだろう。
私、何にも気付けなかった。
仕事大変なのに、疲れてたのに、いつもの調子で私に合わせてくれてて…。
本当にごめんなさい。
ありがと、先生。