私と先生の365
ガチャッと玄関の音と共に緊張感が走る。
高木先生が帰ってきた!
歩くを足音、カチャッとリビングへの扉を開ける音、振り向くとマスク姿で微笑む高木先生。
高木先生:「ただいま。」
かぁっと熱くなる頬。
まだ、慣れないんだ。
「お、かえりなさい…。」
このやりとり…。
高木先生はフウッと、リビングのソファーに腰を下ろし、ネクタイを緩める。
「先生、風邪大丈夫ですか?」
高木先生:「ん?おお!大分な!」
にっといつものように笑う。
ちょっと最近思うんだけど、先生いっつも笑ってる。
あんまり辛い顔とか、悲しい顔とか見ない。
見せないようにしてるの?
我慢してるの?
本当は疲れてるくせに。
ちょっとは、弱音とか吐いたっていいのに。