私と先生の365





ガチャッと玄関の音と共に緊張感が走る。



高木先生が帰ってきた!



歩くを足音、カチャッとリビングへの扉を開ける音、振り向くとマスク姿で微笑む高木先生。



高木先生:「ただいま。」


かぁっと熱くなる頬。



まだ、慣れないんだ。


「お、かえりなさい…。」


このやりとり…。



高木先生はフウッと、リビングのソファーに腰を下ろし、ネクタイを緩める。




「先生、風邪大丈夫ですか?」



高木先生:「ん?おお!大分な!」


にっといつものように笑う。




ちょっと最近思うんだけど、先生いっつも笑ってる。


あんまり辛い顔とか、悲しい顔とか見ない。


見せないようにしてるの?
我慢してるの?



本当は疲れてるくせに。





ちょっとは、弱音とか吐いたっていいのに。







< 166 / 464 >

この作品をシェア

pagetop