私と先生の365




花 Side



ガチャ、


あ、開いてる―…。


開けた途端、サアッと風が髪を撫でる。



青い空が何処までも続いていた。


終わりのない空。果てしなく続く空。



高木先生:「山岡〜?」


ハッと声の方を向くと高木先生が屋上の端の方で私を呼んだ。



「高木先生、…いたんだ。」


だから、屋上…開いてたんだ。



高木先生:「もうすぐ朝のHR始まるぞ?」



「うん…。先生…帰っていい?」


高木先生:「辛いなら帰れ。」



「…。」


そんなあっさり言われると、帰るのも何だか帰りづらい。



だけど、


「もう、皆の顔見るの辛い。」



思わず、涙と一緒に本音を口に出してしまった。



何ていうか、高木先生って、何でも受け止めてくれそうだから、つい言っちゃうのね…。




高木先生:「見るのが嫌なのは…、皆に言えないことでもあるんじゃないのか?」



何か鋭い高木先生。


「…い、言えない!言ったら…、南が…。」



傷付くよね…?




花、最低だよね?





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