私と先生の365
高2の冬
あの頃は、知らなかった。
――…‥
高2の冬
4限の予鈴のチャイムが学校中に鳴り響く。
はああ、嫌いな物理。
しかも、嫌いな先生。
…最、悪!
また、ため息をつく。
花:「ため息つくと
幸せ逃げるよ〜!」
眉間にシワを寄せた私は後ろを振り返る。
机に両手で頬杖をついた山岡花(ヤマオカハナ)が笑う。
真梨奈:「あ!それ、あたしも
聞いたことあるよ。」
私の隣に席ついた、今野真梨奈(コンノマリナ)が思いついたように応える。
南:「ははッ!何それっ
じゃあ、吸い込んだら
幸せ戻ってくんのかな?」
真梨奈の後ろの机の上に座って、バカにしたように笑う長嶋南(ナガシマミナミ)。
「スウーッ!! … はぁ、
何も戻ってこないし〜!」
と、私の悲しげな顔に
南:「ちょ、奈緒もっかい!
その顔ッ!笑」
真梨奈:「はい!
吸って吸って〜!笑」
花:「あははッ!写メ写メッ!!笑」
って笑う3人。