私と先生の365




高木先生はスッと立ち上がり、空になった食器を流し台に持っていく。


真梨奈:「でも…、高校最後の夏休みだよ?」


高木先生:「…。」


「思い出…、作りたかった。」


高木先生:「……。」



しょぼんとする皆に困り果てる高木先生。



花:「そうだ!高木先生も来てよ!」


高木先生:「なっ!?」


花のその言葉に皆ぱぁっと明るくなる。


南:「ナイス!花!それだよ!高木先生が、危ないって言うなら先生が来てくれたら!ね!?」



カカカカッと、ご飯を勢い良く食べた南が嬉しそうに立ち上がって、花の食器と自分の食器を流し台に持っていく。


花:「ありがと〜南ん。」


真梨奈:「花自分で持っていきなさいよ!だらしないなぁ〜。…でもそれ!良い案だね!」



「何か!楽しそぉー!」




花:「でしょでしょー!」





えへへっと笑う花に、困り果てた高木先生が重苦しく口を開く。





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