私と先生の365
高木先生:「―…林田。」
林田君:「はい。」
隣の林田君が返事をした時ハッとする。
南のことが気になって、いつのまにか林田君の列まで!!
また緊張の鼓動を打ちはじめる心臓。
テストを受け取る林田君。
いつも無表情の林田君の眉が、ピクッと動いたような。
林田君:「…。」
高木先生:「…お前も、最後まで見ろよ。」
林田君:「…ああ。」
少し微笑む林田君。あ、笑った。
そしてドカッと隣に座る。
だけど怖くて見れないし聞けない。
まだ自分のテストが返ってこないから…。
いよいよ、前の席の花が呼ばれる。
高木先生:「―…山岡。」
花:「…っはい!!」
花もよっぽど緊張してたのか走って取りに行く。
貰った瞬間の花の表情で一発で分かった。
90点、あったんだ…。
嬉しそうに涙を浮かべて帰ってくる花の変わりに、私の名前が呼ばれる。
高木先生:「…吉崎。」
「はい…。」
やれるだけのことはやった!沢山勉強したし、それに、教える時だって何度も確認出来た。
テストも、何度だって見直ししたし…。