私と先生の365






タケ:「不思議だよな!偶然すぎて…逆に不思議だ。だから、人は運命とか言うんだろうねぇ〜。」



「何だよ急に…。」


また焼きそばをがっつく俺にタケは話を続ける。



タケ:「…てかさぁ、恭。俺、前からずっと聞きたかったことがあんだよな…。」


「ん、何だ?」


タケ:「…………安西秀樹先生ってどんな人なんだ?」




「……。別に、どこにでもいるような数学教師だよ。」



タケ:「何だよ!恭はさ、成雪さんのこととかは良く話すけど、その人のことあんま話さねぇじゃん?」



話の途中で、バタンっとログハウスの玄関扉が開く。



佐伯:「へっへーい!これで夜はカブトムシが取れるぜ!」

河村:「…どーせ、夜も朝も弱い孝則には無理だな!」

佐伯:「何だとーッ!?」


何だか言い合いながら佐伯と河村がログハウスに入ってくる。


河村:「武則さん、ハチミツありがとうございました。」

ペコッと綺麗な礼をしてタケにハチミツのボトルを渡す。


そして、佐伯と言い合いながらログハウスを出て行った。






同じ時間を過ごしているのに、それぞれ違う時間を今、皆が過ごしているんだな。




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