私と先生の365



ピーン、ポーン …

とゆっくりと音がなる。

緊張のせいで、ゆっくり聞こえるのか、分からない。ただ、ドキドキする。



ガチャ、

とドアが開く音に、思わずバッと頭を下げて、

「あえぇっと、父成雪の娘です。1年間おお世話になります!!」


と早口で挨拶をして頭を上げるとそこには…、









目が点の高木先生。






先生:「よ、‥吉崎…?」









私も目が点になる。




「!!!!!!、し、失礼しました!」


無意識に落としていた荷物を拾い、エレベーターの方へ体を向ける。


間違いね間違い、きっと、違うマンションだよね!



間違いであることを願って、歩こうとしたその時、


先生:「ちょっ、ストップ!!!」


そう言って私の腕を掴む先生の手。

何故かカァッと熱くなる私。


腕から伝わる熱のせいだよ、きっと。





< 27 / 464 >

この作品をシェア

pagetop