私と先生の365





真梨奈にどうしたのって聞こうとした時、バシッと頭を叩かれて、慌てて前を向く。


そこには、教科書を丸めて、花、南、ついでに真梨奈もバシバシバシッと叩く高木先生。

「いたッ!」

花:「あたた〜!」

南:「何すんのさぁ!」

真梨奈:「私ため息ついただけだもん!」



高木先生:「お前ら!今授業中!何でこう上手く席が固まるんだよ。この4人は!」


ギクッっとする4人に、疑いの目を向ける高木先生。


南:「鬼〜!いいじゃん!」

花:「偶然偶然〜!」

真梨奈:「…。」



高木先生:「全く!早く演習やれ!」


フウッと息をつきスタスタと教卓へ戻る高木先生。







慌ててノートに目を移し、演習問題を解いていく。



花は私のノートを覗き込み頭を傾けている。


背中にツンツンっと南がシャーペンの後ろで突く。


振り返ると、一問目で分からない教えてと困った顔をする南。


教えると、成る程っと頷きスラスラ解いていく。

2問目でまた繰り返し。










だけど、いつもより元気のない真梨奈に私は、面接練習や、もうすぐ面接試験だってことで気付けなかった。







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