私と先生の365
「…?」
何で急に止まったのかな、不思議に思い高木先生を見る。
暗くて、どんな顔してるのかボヤッとしてて良く見えない。
シートベルトをカチッと外す音と共に、高木先生の右手が私の座る助手席の窓に当たる。
先生の行動にハテナを浮かべていた私。
だけど、高木先生が近付いてくることにドキドキしてきて慌てだす。
ち、近い!
何、何が起きてるの?
ドキドキと心臓の音が、早くなる。
カチッっと私のシートベルトが外され、グンッと私の体が先生の体に引き寄せられる。
「ひゃ!せんせ…」
そんな一瞬に驚きすぎて思わず、声を上げる。
高木先生:「…ったく。からかうなよ…。」
フウッと、私の首元に先生の息がかかり背中にゾクゾクっと変な感覚が走る。
ダメ!私、変になりそう!
ギュウッと抱きしめられる私の体、心臓の音が全身に響く。
キュッと目をつぶり、首元に当たる先生の鼻が何だかくすぐったくて。
だけど、ドキドキしすぎてどうしようもなくって、もう頭が真っ白。
抱きしめられる、なんて初めてで…ただ、暖かくって…。