私と先生の365
死は突然に
真梨奈のことを気にかけながら、黒板の文字を、ノートに写して行く。
高木先生の解説を聞きながら、言われた事も書き足していく。
窓際の席に座る私はフッと窓の外を見る。
真梨奈、いったい今何を思ってるのかな…。
30分程過ぎた時だった。
高木先生:「このXの微分が―…」
ガラッ!
三浦先生:「高木先生、ちょっと…。」
高木先生が解説している時急に教室のドアが開き、三浦先生が高木先生を呼ぶ。
教室内が静かな雰囲気だったためなのか、突然のことだったからなのか、高木先生と三浦先生のやり取りが気になる。
なんだろう?
高木先生の目が大きく見開く。
何だか、ゾワッと嫌な感じが全身を伝う。
ガタンと無意識に立ち上がる。
隣で、ウトウトしていた花が私に気付き、「奈緒?」と聞かれたけど、何だか周りの声が遠くて、
目に映る高木先生の横顔がどんどんと強張っていき、一点を見つめたまま三浦先生の話を聞いている。
そのまま、高木先生はバッと教室を飛び出していく。