私と先生の365
"最後まで諦めるなよ"
南の広げた答案用紙の下の方に、高木先生が書いた文字。
高木先生:「おい、そんなん見せるなよ…。」
少し恥ずかしそうに呟く高木先生に南がにっと笑う。
南:「言っとくけど、これ、就職先の面接にまで持って行ったんだからね!」
高木先生:「…。」
高木先生は片手で自分の頭をくしゃくしゃしながら黙り込む。
南:「で!一瞬諦めたキャンプも、奈緒や花、真梨奈、亮に俊平、孝則、賢志!!…皆がいたから行けた!…平均すると、92点なんだよね?先生!」
高木先生:「…ん、ああ!」
南:「だから、皆で頑張れば、無理かもしれない大学ももしかしたら行けるかもしれないじゃん!」
真梨奈:「……。」
ポロポロと零す真梨奈の涙。
高木先生:「…。まぁ、2ヶ月ありゃ、大丈夫!要は、要領よく!ポイントで覚えていけばいい。それに…どうせ同じ時間なんだ。ダラダラ過ごすなら、ついでに頑張ってみるのもありじゃないか?」
零れる涙を必死に拭いながら真梨奈は声を絞り出し、何度も頷く。
真梨奈:「…うん、…うん!」