私と先生の365
「うん!うまい!」
モグモグとダイニングテーブルにクッキーを広げて食べる俺を、向かい側でじっと見る吉崎。
吉崎:「良かったです…。」
嬉しそうに微笑みながら口を開く吉崎。
「こっちは?」
クッキーを食べながら小さい方の袋を持ち吉崎に聞く。
吉崎:「…ストラップ、です…。あの…色々考えたんですけど…それしか思い付かなくて…。」
「へぇ〜!何でも嬉しいけど俺は!」
ガサッと開けると、電気に反射して光るシンプルなシルバーのストラップ。
何よりも、選んでくれるその気持ちが、たまらなく嬉しいんだ。
あの、吉崎が…俺にプレゼント…
フフッと思わず笑みを零してしまう俺に、優しく微笑む吉崎が…愛おしくて仕方ない。
目の前に…いるのになぁ、…弱いな〜俺は。
「…ありがとう。」
心の蝋燭にポッと火がつくように暖まっていく。…本当、嬉しいよ。
赤く染まる吉崎の頬。
吉崎:「じ、じゃあ、もう寝ます!」
吉崎はガタッと、頬を隠すように背中を見せてそう言う。
吉崎の小さな背中を見ると、どうしても俺は抱きしめたくなるんだ…。