私と先生の365
教室に戻り、教卓の上のプリントを見て思い出す。
「あ!化学のプリント持ってかなきゃ。ちょっと行ってくる!」
真梨奈:「雑用係だねぇ、奈緒は。」
南:「頼みやすいタイプだもんね。」
花:「行ってらっしゃーい。」
と花は右手を挙げて手をヒラヒラさせた。
とりあえず…どこにいるのかな?
化学室?数学準備室?
物理室?………
あ、職員室に行って誰かに聞くのが1番だよね。
―…
ガラッと職員室のドアを開け、3年の先生を探す。
あ、高木先生みっけ。
やっぱり高木先生は分かりやすい。すぐ見付けちゃう…。
高木先生は椅子に座りながらプリントを何枚も確認したり、何だか忙しそう。
三浦先生、やっぱりいないなぁ。
でも昼休み中だし…。
それに、私…あんまり職員室になんて来たこと少なくて何だか緊張する。
ふと、ドアの前でウロウロする私の隣に数人の1年の女子生徒達が目に映る。
あ〜、いいなぁ。私ももう一度1年に戻りたい。そしたら高木先生の授業また受けられるのに…
高木先生、忙しそうだけど、ちょっと呼んでみよう。