私と先生の365
孝則君、林田君、花、賢志君と順に送って行く。
人が減っていく度にドキドキする。
先生と2人っきりになるのが怖くて。
真梨奈:「あ、この道右に曲がったら私の家!!」
バッと真梨奈が後ろから身を乗り出し高木先生に言う。
真梨奈の声にさえドキっとする。
高木先生:「ん!」
高木先生はそう返事して、ハンドルを切る。
真梨奈:「先生ありがとね!じゃあまた明日!」
真梨奈はそう言って車のドアを開けて降りる。
高木先生:「おう、また明日!」
「…バイバーイ。」
手を小さく真梨奈に振りながら、声を出す。
皆それぞれの帰路。
皆の家なんて、車持ったらすぐ行けるんだもんね。
でも卒業…したくないなぁ。
走り出す車の音に、ハッとする。
静かに鼓動を打つ心臓。
いつもどうりに見えてしまう高木先生が、今何を考えてるのか分からない。
ずっと目を合わさないように窓から流れる景色を見ていた私は、チラッと高木先生を見る。
バッと高木先生の顔が慌てたように前を向く。
あれ?今、こっち見てた?