私と先生の365
先生:「そうだ、吉崎は将来とか考えてるか?」
モグモグと食べながら先生が話し出す。
「…。とりあえず、良い大学入って、良い所就職して…。」
口に運んでいたお箸が無意識に止まってしまう。
「…。」
いったい私は何を目指してるのかな。さっぱり分からなかった。ただ、お姉ちゃんやお父さんに認められるような凄い人にならなきゃって。
先生:「そうか。ゆっくり考えよう。これから自分のやりたい事が見つかるんだから時間はある。」
やりたい事…。
「私に、やりたい事なんかあるのかな。」
先生:「あるある!すぐに見付からないからそう思うだけ。いつかこれだッて思う仕事、見つかるさ。俺も、一応吉崎の保護者だから、これから考えなくちゃな!」
ははは、っていつものように笑う先生だけど
一瞬、寂しく感じてしまった。先生の「保護者」って言葉に‥。
先生は私の保護者なんだ‥。