私と先生の365
泊まり
春休みも約半分が過ぎ、先生との生活も何だか不思議と嫌じゃない。
そんなことを考えながら、リビングでキーボードを打つ先生をキッチンからチラッと見る。
今日のお昼ご飯の片付けは、私の番。夜は先生の番。
その日その日で、ご飯の途中にどっちが片付けるかを決めるの。
先生は、春休みのほとんどは休日出勤で学校にいるんだけど、今日と明日は休みなんだって。
いつも先生は、自分の部屋でノートパソコンを持って仕事をするのに、リビングで仕事をする先生に少し違和感。
「あれ?部屋でしないんですか?」
先生:「ん?ああ、ここの方が落ちつくし、はかどる!」
カタカタとキーボードを打ちながらにっと笑った先生の横顔に、胸がドクンと音をたてる。
何だか不思議な気持ち…。
急いで洗い物を済ませて、私も部屋から勉強道具を持ってリビングの机の上にそれを置く。
そして、キッチンに行きホットココアを入れていると、それに気付いた先生が
先生:「俺も!」
そう言って、またにって笑う。
へへへ、て無意識に笑ってしまった自分に驚いた。
ハッ!私、何笑ってんだろ…。