ハルオレ☆ -前篇-
第6章 史上最悪の秘密
part1 偽りを知る者
バタンッ!
俺は思い切り扉を開けて、とにかくこの場から離れようと無我夢中で走り出そうとした、その時だった。
俺は驚いた。
「え?…西川さん?」
そう、俺の目の前にはさっき出会ったばかりの女の子、あの西川さんがいたのだ。
俺はびっくりして逃げ足を止めて、西川さんを見た。
「あ…。と、遠山君。また会いましたね。」
西川さんは、なぜか壁側に寄っていた体を急いで正面に戻して、まるで作ったような笑みを俺に見せた。
あ、怪しい(´_ゝ`)
俺ですらそう思うくらい彼女のことが、とても不自然に見えた。
そもそもなぜ彼女が彼方の部屋の前にいるのだろうか?
なんの目的で?(゚∇゚ ;)
「西川さん、何でここに?」
俺が首を傾げると西川さんはえへへと笑い、右手の人差し指で自分の頬をなぞる。
「そ、それはぁ〜…。」
「アレ〜?西川さんじゃない。」
俺のすぐ後ろから声がした。
もちろん、その声の主は彼方だった。
「こんばんは。西川さんが僕の部屋に来るなんて珍しいね。」
彼方は部屋から出ると俺の隣に並んだ。
あ、そうか!西川さんがいる事によって彼方が普通に戻ったんだL(゚□゚ L)
と、とりあえず、俺助かったのかな?