ハルオレ☆ -前篇-
「誰が保護者だ!」
「じゃぁ、お父さん!」
「それじゃ保護者と一緒じゃないか!」
ヤマト兄がふざける圭先生に激怒しているのを、俺はただ呆れて流し目で見ていた。
「もう!ほら、2人ともストップストップ!」
ヤマト兄と圭先生のやり取りが盛り上がろうとしたとき、女の子、観奈が間に割り込んだ。
「主役のはるちゃんが困ってるでしょ?」
いや、ごめん(; ´_ゝ`)
俺、一瞬も困ってない…。
「あ、悪い。遥」
「ごめんね〜。はるちゃ〜ん。」
だから困ってないです。
そして圭先生、はるちゃんはやめてください。
「さぁ、まずは乾杯しましょうよ!」
そう言うと、観奈はいそいそと冷蔵庫に向かう。
「そうだな。」
「じゃあ、乾杯しますか。」
「はい。先生たちビール!」
冷蔵庫から缶を人数分持ってきた観奈が、俺たちに缶を手渡しする。
だがその時、俺はひとつの疑問にブチ当たった。
「あ!!…その、あの…ちょっと、いいでしょうか?」
「ん?」
缶の開け口を指で開けながら、3人が一斉に俺を見た。
「いや、これって…、お、お酒ですよね?」
そう俺(未成年)に渡されたのは、まさしくビールという名のお酒だった。