ハルオレ☆ -前篇-
俺がそんなことを考えていると、西川さんが俺の隣にやって来て俺の肩に手を置いた。
「…あ。ちなみに!これでヤマト先生を諦めたとしても、遠山君に手を出すのはだめですよ!そんなのこの西川が許しませんから!」
「はぁ?誰があきらめるなんて言ったんだよ?勝手に決めるな!」
「あら?諦めが悪いことで。」
「それに僕が奴隷なんかに手を出すわけないだろ。」
「そうだ!俺だって彼方となんて死んでも嫌だよ!」
俺はついに口が滑って叫んでしまった。
「おい。今なんて言った?」
彼方が俺を睨んだ。
「あ…」
つい言ってしまったじゃねぇか━━(゚ Д゚;)━━!!
「やっぱりお仕置きの必要があるみたいだね…。」
指をパキパキ鳴らしながら、彼方がジリジリと俺に迫ってくる。
「うわああああ!も、もうやめてくれー!」
「ちょっと!私の遠山君に何するんですか!」
逃げようとする俺の背中を守るように西川さんが立ちふさがった。
「うるさい!お前のじゃない!僕の奴隷だろ?貧乳処女はとっとと消えろ!」
「な!なんですってーーー!って貧乳処女言うなぁぁああ!」
その時、俺には聞こえた。
彼方と西川さんの戦いのゴングが鳴るのが。