ハルオレ☆ -前篇-
part5 すべての始まりの日
その時…。
「あら!はるちゃんに彼方にくるみ…。3人お揃いだなんて珍しい組み合わせね。」
突然そう声がして、俺たちはハッとした。
声が聞こえてきた方を見ると、少し離れた所に見覚えのあるセミロングヘアーの美女が立っていた。
「観奈っ!?」
そこにいたのは、学生寮の管理人の観奈であった。
そういえば、さっき彼方の部屋に戻った時、いつの間にか観奈はいなくなっていたな…。
俺がそんなことを考えていると、西川さんがそれはそれは嬉しそうに口開いた。
「あ、某巨乳じゃないですか☆」
(; ´_ゝ`) ??
「貧乳処女…。」
彼方は西川さんをギロリと睨みつけた。
「うふふふ。口が滑りましたぁ〜。」
そして西川さんは『ククッ』と笑いを堪えるように自分の口を押さえた。
「ちっ……。」
彼方は舌打ちを打つと、目を吊り上げて拳を握り震わしていた。
「あ、ごめんなさーい。決してわざじゃありませんのよ?」
西川さんはそう言った後、またもや笑いを堪えて悶える。
すると、彼方の中の何かがプツンと切れた音がした。
「お前いい加減にしろよ!でないと今すぐはっ倒す!」
怒鳴る彼方の言葉に反応するように、西川さんの笑いが止まる。