ハルオレ☆ -前篇-
「そうだけど、何?」
圭先生がめんどくさそうに俺に聞いた。
とても教員の言葉だとは思いたくないな(T-T)
「な、何じゃないでしょ!?俺、未成年だし!」
第一、どのお酒もパッケージに20歳未満は飲酒禁止です。みたいなことが書いてありますから。
すると、観奈がニッコリと笑い口開いた。
「はるちゃん、大丈夫よ。私も未成年だから。」
「…って管理人さんもお酒持ってる!!!」
観奈の片手には、バッチリとビール缶が握られていた。
「えー、いつもそうだよ。」
観奈が自然に答えると、ヤマト兄と圭先生が苦笑いをした。
「まぁ。観奈の場合、毎日だけどな。」
「そりゃ違いねぇわ!」
「えー!ひどいなー。そんなこと言わなくてもいいじゃないですかー!」
俺以外の3人は、またゲラゲラと笑い始めた。
もちろん俺は3人と一緒に笑うことなんて、とてもじゃないが出来るわけない。
それどころか、だんだんとこの普通じゃない学生寮の存在に気付き始めていた。
「そういや、他のみんなは?」
圭先生が急に話題を変えた。
でも、それは俺もずっと気になっていた事だった。