ハルオレ☆ -前篇-


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こうして俺達4人は一緒に夕飯をとることになったのだが…。



俺達はそのまますぐに食堂には向かわず、少しその場で駄弁ってしまった。



まぁ、駄弁ると言っても…。西川さんと観奈がいきなり前触れもなく女子同士で話を盛り上がってしまい、食堂へ向かうタイミングがよくわからなくなったという言い方の方が正しいのかも…(; ´_ゝ`) 



しばらく経つと、彼方が女子2人に呆れて自分だけ『先に行くから。』と言い出した。



もちろんそれに対して女子たち二人がブーブー言うが、彼方は聞き耳を持たずにさっさと食堂へ向かってしまった。





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「ったく!わがまま王子様のお世話も大変ですねー。」



彼方がいなくなった途端、西川さんが観奈に彼方の話題を持ち出した。



すると観奈は、くすくすと笑い出した。



「そう?ああ見えて、私には扱いやすいんだけどな。」



観奈のその言葉に俺はドキッとした。



あの彼方をも扱える観奈の方が、実はずっと怖いんじゃないだろうか…(^ω^;)



「ふ~ん。でも観奈。そんなこと言いますけど、本当にあの腹黒王子とは付き合ってないんですか~?」



会話の勢いに乗ったのか、西川さんが観奈にいきなり質問した。



でもそれは俺も思っていた事だった。
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