ハルオレ☆ -前篇-
「気になるに決まってるだろ?頼むから着替えの時くらいは外に出ててくれよ」
「嫌です!」
嫌とか言っても、満面な笑顔で楽しそうな西川さんだった。
「あのさぁ、俺、女子の前で着替えたくないんだけど」
「うふふ。だから気にしないでください。ほら、早く着替えないと遅刻しちゃいますよ?」
駄目だ…聞き耳持たずだ(゚ Д゚;)
はぁ…。朝っぱらからついてないよ。トホホ…
しかし、遅刻するのも嫌だし。
ここは思い切って着替えるべきなのか、俺。
ゴクッと勇気という名の唾を飲み込んだ俺は、パジャマを思い切り脱いで制服のYシャツをはおる。
「キャー!遠山君の生肌〜〜〜」
ああ…。もう嫌だよ(; ´_ゝ`)
西川さんのキラキラした視線が痛い。
しかも目はハートマークだし…。
俺はボタンをはめて、ズボンを履き換えて、ネクタイを締めた。
すると西川さんがいきなり床に座り込んだ。
「遠山君、朝からごちそうさまでしたぁ。ぐふり」
そして、深々と背中を丸め一礼した。
…(;^ω^)?
いきなりの西川さんの行動にびっくりした。
というか俺に対してごちそうさまの意味がまったくわからない。
かと言って、それにつっこむ気力すらないけど…