ハルオレ☆ -前篇-
「遥!」
ちょうど俺達が学校について、校門を通り抜けた時、俺の名前が呼ばれた。
俺は、ゆっくりと声のした方に首を回した。
「あ、ヤマト兄…」
そこには、俺たちの方に解りやすく手をあげているヤマト兄がいた。
どうやら、ヤマト兄は朝の身だしなみ検査中なのか昇校口の前でノートとボールペンを手にして立っていた。
俺は、ヤマト兄を見た瞬間、心臓が思い切り高鳴った。
『あの二人は、付き合っているんです。』
そうだ。
ヤマト兄と大樹さんは…付き合っている。
西川さんの昨日言った言葉が走馬灯のように蘇った。
「おはよう!」
ヤマト兄は、そう言うと俺たちの方に近づいてきた。
「早瀬先生、おはようございます。」
固まっている俺の隣で、彼方が一礼する。
「お、彼方も一緒か。なんだなんだ?二人一緒にいるってことはもう仲良くなったのか?」
ヤマト兄が俺と彼方を見てとてもうれしそうに話している。
「あ…う、うん。そうなんだ…」
やばい。
意識しちゃって、ヤマト兄の顔をしっかり見れない。
しかも、うまく言葉も出ない。
どうしよーil||li(つд-。)il||li