ハルオレ☆ -前篇-
しかし、宇宙とか言うカリスマモデル。
201号室といったら、何気に俺の部屋の隣だよな。
機会があれば、挨拶をするべきか。
はっ。
…挨拶といえば。
俺は彼方に挨拶に行った時を思い出した。
俺は再び蘇る恐怖に身震いし、ゴクリと唾を飲み込む。
や、やっぱり挨拶に行くのはやめようかな(/_;)
いろいろと思い出してしまったのか、俺の右目から涙がちょちょ切れた。
と、その時だった。
「あ〜!もうキャーキャーってうるさいんだよ!このメス豚ども!」
「キャ〜ッ!」
騒がしかった教室の中に怒鳴り声と女子の嬉しそうな甲高い叫び声が響き渡った。
俺は驚いて教室の中を見直すと、
カリスマモデル、晃月宇宙が女子生徒たちにいきなり怒鳴ったようだ。
「これだからメス豚は、嫌いなんだよ。」
宇宙はそう言い放つと、席を立ち、女子生徒の群れを手でどけて歩きだし、やがて教室の扉をあけて、外にでてってしまった。
「こ、皇帝様…。素敵。」
「ああ、皇帝様に今日もメス豚って言われちゃったぁ〜☆」
「私も〜。幸せ〜」
宇宙がいなくなると、宇宙の周りにいた女子生徒がなぜか全員揃って幸せそうにしていた。
そんな光景が理解出来ず、俺は、ただ漠然と女子生徒たちを白い目で見てしまっていた。
と、その時。
「あら、晃月君。また怒って教室から出てっちゃった?」
またしても俺の後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。