ハルオレ☆ -前篇-


キーンコーン
カーンコーン







チャイムが鳴った。
これで4限目の授業は終わりだ。







4限目の後は、お待ちかねの昼休み。
クラスメート達は、グループを作りお弁当をたべ始めたり、購買部に買いに行こうと教室を出ていったりしていた。







あー、腹減った〜。
俺も昼ご飯買いに行こうかな〜。







あ、その前に。








「彼方。」








俺は、教科書を片付けていた彼方に声をかけた。








「何?」








彼方が体をくるりと俺の席のほうに向ける。








そう、数学の授業でを教えてくれたことのお礼を言わないと。







「あ、いや。さっきはありがとう。数学の問題の答え教えてくれて…。」







俺がそう言うと彼方がにっこり笑った。







わっ!
さすがの彼方も学校だと俺にも普通に接してくれるんだ!







さっきはわざわざ答えも教えてくれたし、優しいところもあるもんだなぁ。







と、思った矢先。







「あは、何言ってるの?ありがとうございました、でしょ?
それに、お前があんな問題もスラスラ解けない能無しだなって思ったら、なんかイライラしてきたから答え教えてあげたんだよ。ほんと能無しにもほどがあるよ。帰ったらしっかり調教し直してやるからな。」







(;・∀・)…。







彼方は、周りに聞こえない声で早口でしゃべりだしたのだった。







彼方は、すべての言いたいことを言い終えると、スイッチを切り替えるように、またにっこりと微笑み、口を開いた。







「遥っ!お昼買いに行くんでしょ!?僕と一緒に買いに行こうよっ」










(°д°)…。







こ、恐ぇぇぇぇえええ!!



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