ハルオレ☆ -前篇-
「もう!先生がお風呂のお湯が出ないから来てって言ったから来たのに、結局これが狙いだったのね。」
観奈は、圭先生に騙されて呼び出されたみたいで怒っている。
てか圭先生…。
教師たる人が学生寮の入浴場で何を考えてるんですか。
「なんだよ。俺だけが悪いみたいに言って…本当はわかってたく・せ・に…。」
すると、中からガタッと音が響いた。
たぶん、それは洗面器や浴室の椅子が動いた音。
「きゃっ…ちょ、ちょっと、先生…。」
その音と同時に観奈の声が少し大きく響いた。
「なんだよ。嫌、じゃないでしょ?」
「…そういう問題じゃなくて…。ここじゃ、だめだってば…。」
う、うわぁ(゜Д゜;≡;゜Д゜)
やっぱり湯気でよく見えないから、何してるのかわからないけど、とにかく俺がこのままここにいるのは非常にまずいのでは…?
どうしよう(°∇°;)
とりあえず、俺はここから早く退散しよう!
俺はそう思い、素早く着替え、ロッカーから急いで離れて出入口の方へ向かおうとした。
が、その瞬間。
「うわぁっ!」
俺は急いだあまりか、ロッカーの角に手荷物をひっかけてしまい、そのまま足元を滑らして床に倒れこむように転んでしまった。
ズガーン!と思い切り床に叩きつけられるような大きな音が脱衣場で響いた。
い、痛い…(´;ω;`)
ハッ!しまった!Σ(゚д゚;)
俺、何してんだよ!
こんなんじゃ、さすがに観奈と圭先生に俺がいたことがばれてしまう。
どうしよう…( ̄▽ ̄;)