ハルオレ☆ -前篇-
ガラッ!
俺が倒れたまま、どうしてよいかわからずそんなことを考えていると、案の定浴室の扉があいた。
扉のあいた音にハッとして、俺は斜め後ろに顔をあげた。
「遥!?」
俺の見上げた先には、扉を開けた圭先生と観奈が驚いた顔をしていた。
「あ、あはは。こんばんわ。」
俺はとっさににっこり笑うしかなかった。
それにしても、やっぱり圭先生と観奈だったのか。
うわぁ、きまずいな…。
「こんばんわって…なんでお前が…?こんな所で何やってんだよ?」
圭先生がかなり不機嫌そうに俺を見ている。
「あ、やだ。そうだわ。忘れてた…。」
すると何か思い出したのか、観奈の瞳が丸くなった。
「今日からこの時間は、はるちゃんの入浴時間に決まったんだったわ。」
「はぁ!?まじで?」
どうやら圭先生は、俺の入浴時間のことを聞いてなかったみたいだな。
「は、はい。ヤマト兄からこの時間って聞いてましたから…。」
俺はそう答えながら体制を整えて、ゆっくり立ち上がる。
「はるちゃん、大丈夫?」
観奈が心配そうに俺を見ていた。
「うん、平気。それより俺の方こそ、コソコソ覗くみたいなことしてごめん…どうしていいのかわからなくて…。」
っていっても、俺はどちらかというと悪くはないと思うけど…(^ω^;)