ハルオレ☆ -前篇-
「ああ、そうだったのか!それは知らなかったな。」
風間も知らなかったのか…。
ヤマト兄、せめて連絡網回しておいてくれよ〜。
「で、圭先生と遥はこれから風呂?」
切りがついた所で、風間は改めて俺と圭先生に聞いてきた。
すると、圭先生が横に首を振り、軽く両手を上にあげた。
「いんや、俺ははるちゃんの初めての入浴場!の様子を見に来ただけ。」
圭先生…。初めての入浴場ってなんですか(´_ゝ`)
それにあなたがここにいる理由は、そもそも違いますよね?
「そうだったんですね。じゃあ、遥は今から風呂に入るのか?」
「う、うん。」
俺がうなづくと、風間はニカリとさわやかに笑った。
「じゃあ、俺も入る!」
「え?」
俺はいきなりの展開にまたポカーンとなる。
すると、風間は俺に近づいて来て、ガシッと俺の肩に腕を回す。
「だって俺の時間、お前の次だし…。別にいーじゃんよ!」
そのまま、俺は風間の腕に巻き込まれるようにグリグリ押さえつけられる。
「うわっ!ちょっと風間。」
「おし、遥!一緒に入ろうぜぇ〜!」
俺と風間がそう絡み始めると、圭先生はすっと歩きだし、俺たちをすり抜ける。
「あ、圭先生も一緒にどうですかぁ?」
すれ違い様に、圭先生に風間が声をかけると圭先生はため息を溢した。