ハルオレ☆ -前篇-
そして、彼方は俺を引き寄せるようにむなぐらをつかんだ。
「遥〜。いい加減この貧乳と関わるのをやめろ。でないと、僕は今後お前に何するかわからないからな!!」
俺の耳元で放たれたその言葉に俺はブルッと震えた。
き、気のせいだろうか((;゚Д゚))
彼方さんいつもよりイライラしてらっしゃる気が…。
「ち、違うんだ!俺が西川さんと関わるというか、俺の行く先行く先になぜか彼女がいるんだよ!」
「何言い訳しちゃってるの?貧乳処女とここまでつるんでおいてよく言うよ。」
「違う!俺は被害者なんだってぇぇぇええええ!!」
冗談じゃない!また誤解紛いかよぉおおおお!
俺の部屋でも、保健室でも、お風呂でも…。
なぜか西川さんは俺の目の前に嵐の如く現れる。
それは、もちろん彼女の好意で…。
だから、俺は悪くない!悪くないんだ!
俺は必死で首を横に振って訴える。
すると…。
「やめて!」
西川さんが大きな声で叫んだ。
俺たちはその声を聞くと、反射的に彼女を見た。
俺たちの視線が集まると、西川さんは目に涙にためて言葉を続けた。
「私のために争わないで!!」
( ´_ゝ`)…?
俺と彼方は、意味不明な西川さんを見て、もちろん目を点にして黙り込んだ。
だがやがて俺達は、お互いゆっくりと顔を見合わせて、同時に口を開くのだった。