ハルオレ☆ -前篇-
part6 能無童貞
「い!いてて!ご、ごめん。だってあまりにも言いにくいから!」
俺が痛さのあまりガムシャラに叫ぶと、彼方はつまんでた頬をパッと離す。
「聞いたことは全部話せって言っただろ?」
俺はじんとする痛みを押さえるように頬に手を当てて、彼方をゆっくりと見上げた。
「うん…じゃあ言うけどさ…」
い、言うけどって言ったものの…。
俺はゴクリと唾を飲み込んだ。
彼方は不敵な笑みを浮かべ、俺の次の言葉を今か今かと待ち望んでいるようだった。
俺は、そんな彼方からまた目をそらし、うつむいて口を開いた。
「え?それは…か、彼方と観奈が、その…」
そ、その…
身体の関係を持っているって聞いたけど、本当なの?
なんて言えるか━━(゚Д゚;)━━!!!
やはり、ヘタレの俺にそんな事を聞ける度胸はなかった。
「フフッ…」
俺が言うのをためらい、心の中で叫ぶと彼方の笑い声が聞こえた。
そして、俺がうつむいていた顔を上げた時には、彼の口からとんでもない言葉が聞くことになる。
「してるよ。セックス。」
Σ( ゜ ω ゜ )え?
「あはは。まさか僕がそう言うとは思わなかった?」
えぇえぇ(゚Д゚;)━━!!!
…。
そ、そんなの…。
「嘘でしょ!?」
俺は驚きを心の中に抑えきれず、つい声を出してしまった。