ハルオレ☆ -前篇-
「…ぁ、じゃあ。未咲君、希沙羅君。またね…。」
俺は急いで双子たちにそう告げると彼方の後を追った。
「はい。遠山先輩。また…。」
俺の後ろで未咲の抜け殻のような小さな声が聞こえた。
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「あの野郎…。」
俺たちがいなくなると、未咲が怒りで体を震わせて呟いた。
「未咲、僕たちも教室に戻ろう?どんだけ怒っても考えても損なだけだよ。今はあの人のことは忘れよう?」
希沙羅は未咲より遥かに冷静だが、底知れぬ憎悪の想いがひしひしと伝わってくるような気がした。
「ああ。…でも俺、あいつのことマジで許せない…。絶対に…。」
未咲は『クソッ』と言葉を吐くと、拳で壁に怒りをぶつけた。
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