ハルオレ☆ -前篇-
part3 スーパー高校生
「なぁ、彼方。」
廊下を歩きながら、俺は彼方に声をかけた。
「何?」
彼方が振り返った。
「あ、あのさぁ。さっきの双子とは知り合いなの?」
俺は少し早歩きをして、彼方の隣に並んだ。
「……ふふ。まぁ、そうだけど…。」
「あんなひどいこと言って大丈夫なの?あの子達本気で怒ってた…。」
あの憎しみに満ちた双子の表情が、再び俺の頭に蘇るようによぎる。
「はぁ?そんなのお前が心配することじゃないだろ?」
「そうだけどさぁ…。」
そりゃあ、俺がどうこう言う問題じゃないのは、なんとなくわかってるんだけど…。
だけど、なんか俺のどうにかしたいって気持ちが押さえられないんだ。
ってどうにかしたいなんて言っても、俺は彼方と双子の関係も昔のことも知らないし、なんで俺がそんな気持ちになってしまったのかもわかんないけど。
でも、あんな未咲君と希沙羅君の顔、もう見たくないって思った。
「それとさ、もう1つ聞きたいんだけど…。」
「何?」
「未咲君たちとは、どういう知り合いなの?」
俺が彼方にそう聞くと、彼方が一瞬キョトンとしてから呆れるように鼻で笑う。