ハルオレ☆ -前篇-
「じゃ、そういうわけだから。」
「ああ、うん。試合がんばって。」
俺がそう言うと、彼方は俺に背を向けて教室を出て行った。
はぁ( ̄▽ ̄;)
なんだかんだ言って、彼方は性格には問題あるけど、その他は完璧だもんな。
「菅谷君、今日のバスケ部の練習試合に臨時選手として出場するんだってね。」
すると突然、俺の真横から声が聞こえた。
「うん。そうなんだってさぁ。さすが学校の何でも出来ちゃう王子様だよなー………ん?って あれ?」
俺は聞こえてきた声にそのまま返事をしたが、ハッとして声が聞こえてきた俺の真横を見た。
そこにいたのは…。
「うわぁっ!なんだ、室長か…。」
クラスの室長である愛穂だった。
愛穂はいつの間にかすぐ後ろにあるロッカーにもたれ掛かって、俺を見ていた。
「なんだ室長か、だなんて失礼しちゃうわね。」
「ご、ごめんごめん。俺、鈍感だから全く気づかなかったよ。あははは。」
俺が笑うと、つられて愛穂もクスクスと笑い始めた。
「フフフッ。それにしても、ほんと遠山君って菅谷君と仲がいいわよねぇ。」
「え!?」
俺は愛穂にいきなりそう言われて、ビクッとした。
( ´_ゝ`)ああ。
残念ながら、俺と彼方は仲が良いとか悪いとかそんな平和な仲じゃないですが…。