ハルオレ☆ -前篇-
「そう、これだよ。」
そう言うと彼方は自分の携帯電話を取りだし、俺と観奈に携帯画面を見せてきた。
俺と観奈が揃い並んで彼方の携帯画面を見ると、そこにはとある受信メールが表示されていた。
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XX/05/13***15:46
《FROM》観奈
《SUB》 無題
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たすけて
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(´_ゝ`)…。
そのメール内容を見た俺と観奈は、そのまま放心状態となった。
あの〜、観奈さん…。
一言、言わせてもらってもいいでしょうか?
何が『彼方には言わないで』ですか?
自分で泥酔フラグ立ててますじゃないですか━(゚Д゚)━!!!
「で、僕はよく意味がわからなかったから、とりあえず寮に帰ってきたんだけど…。」
彼方はそう言うと、観奈をギロリとにらんだ。
「わっ、私!メールなんてしてないわよ!!だってそもそも送った覚えすらないんだもん!」
いやいやいや!送信者の所に、思いっきりあなたの名前が書いてありますから!(゜ロ゜;)
「はぁ?泥酔してたんだから記憶がないだけだろ?それに、この受信メールが何よりの証拠じゃないか!」
彼方はどこぞの黄門様の如く、観奈にシャキーンと携帯をかざす。