ハルオレ☆ -前篇-
「はぁ…。もういいよ。疲れた。出張でもどこでも勝手に行けよ!」
さすがの彼方も呆れたようだ。
「でしょ!分かればいいのよ。うふふ。」
バトルに勝って喜んでいる子供のように、宇宙は嬉しそうに笑っている。
すると、彼方が『でも…』とはっきりした声を放つと、そのまま宇宙に警告する。
「………次に会った時は覚えておくことだね。」
「あらやだ!カニャリン、こわぁ~い☆」
「お前が怖いわ!」
俺はどっちも恐いです( ̄▽ ̄;)
「じゃあ、そういうことなので。アタシは行くわね~。」
宇宙はそう言い出す笑顔で手を振って、俺たちに背中を見せた。
「うん、またね!晃月君。」
俺は去り際の宇宙に声をかける。
すると、宇宙がクルッと振り返った。
「やだ。ハルハル!アタシの事は『宇宙』でいいわよ!」
宇宙が俺にバチッとウインクを送ってきた。
「え?」
突然すぎる宇宙の言葉に俺が瞳を開いて動揺していると、さらに宇宙がニコッと笑った。