ハルオレ☆ -前篇-
「も~。ちゃんとわかってるよ!」
俺はヤマト兄の撫でる手を軽く払うと、『それに』と言葉を続ける。
「今日これから室長に勉強教えてもらうし。絶対全教科合格してみせるよ!」
そうだ。この後、図書館で室長に勉強を教えてもらう約束してるんだ。
室長には教室で待ってもらってるから、早く戻らないとかなぁ。
俺がそんなことを考えていると、ヤマト兄が腕を組んで口開く。
「ああ、日高か。あいつは成績いいからな。って言うより、お前勉強教えてもらうなら彼方に教えてもらえばいいじゃないか?隣の部屋同士で仲いいんだし。」
( ´;゚;ё;゚)・;'.、・;'.、ゴフッ!!
そ、そんな恐ろしいこと頼めるわけないって━━(゚д゚;)━━!!
っていうか、そもそも絶対に嫌だ!((((;゚Д゚))))
「あ、うん。そうなんだけどさ。彼いろいろと忙しいみたいで…。」
俺は適当に理由をつけて気まずそうに顔を背けると、ヤマト兄の『フッ』と笑う声が聞こえた。
「まぁ、俺が言うのもなんだけど、彼方は本当によく出来た生徒なんだぜ。優しくて、気がつかえて、何でも出来て…。」
え?
俺はハッとしてヤマト兄を見ると、そこにはヤマト兄の嬉しそうな顔があった。
「…ってこんな事言ったら、俺3-Dのみんなにおもいっきり睨まれそうだけどな。」
ヤマト兄は『あ、今のはあいつらには黙っとけよ!』と言って笑った。