ハルオレ☆ -前篇-
…彼方のヤツ。
いったいどうしたっていうんだ(; ´_ゝ`)
もしかして…。
『やめてよ!…翔さん!!!』
さっきうなされた後に叫んだ、あの言葉。
あの後から、彼方の様子がおかしいのは明らかだった。
…その、『翔さん』って人が関係してるのか?
彼方…。
いったいどうしたって言うんだよ…。
沈黙が続く中、俺がそう思ったその時。
「そっか…。僕、風邪を引いて…。」
彼方が我に返ったのか口開いた。
顔色は相変わらず悪いが、先ほどよりは落ち着いたようだ。
「う、うん。そうなんだよ!俺の目の前で突然倒れて…」
俺は考えていた事を振り払い、慌てて彼方に事情を復唱するように話し始める。
「じゃあ、お前が僕の部屋まで…?」
「うん。勝手に運んじゃってごめん。」
はぁ…よかった( ̄▽ ̄;)
やっと状況が理解出来るようになったみたいだな。
俺が胸を撫で下ろしたその時。
「…そうか。じゃあ、僕はもう大丈夫だから。お前は部屋に帰れ。」
「え?」
予想外の彼方のその言葉に俺は目を丸くした。
「な、何言ってんだよ?大丈夫な状態なわけないだろ?俺は別に構わないし、ここに…。」
「いいから帰れ!」
彼方が俺の言葉にかぶせるように叫ぶと、精一杯にキッと睨みつける。