ハルオレ☆ -前篇-


俺がそんなことを思い出していると、ヤマト兄は扉を閉め、靴を脱いで部屋の中に入る。
そして、彼方が横になっているベットへ歩み寄り、ベットに腰掛ける俺の隣に腰を下ろした。








「早瀬先生…。」









ヤマトが目の前にやってくると、彼方は辛そうな身体を無理に起こそうとした。









すると尽かさずヤマト兄は少し戸惑っている彼方の額に、次に首にと手を当てた。









「うわっ!お前めっちゃ熱い。早く横になれ。辛いだろ?」









「は、はい…。」









すると彼方は嬉しそうな返事をして、ヤマト兄の言う通りに横になった。








うわー( ̄▽ ̄;)
俺のときとあきらかに態度が違うんですけど。てか彼方のヤツ、顔がさらに真っ赤になってるし。








「早瀬先生…。その、すみませんでした。」








「何言ってんだ。病人が気を使わない。」








「は…はい。」








「そういえば、熱は計ったか?」








ヤマト兄の質問に彼方の代わりに俺が口を挟む。








「さっき計ったら、41度もあったよ。」








「はぁ!?41度?!」









驚きを隠せないと言わんばかりの顔を一瞬俺に見せると、ヤマト兄は再び彼方に目線を置く。

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