ハルオレ☆ -前篇-
「彼方?」
「…。」
俺が声を掛けるが、彼方は目をつぶっており、返事はなかった。
あれ?(´・ゝ・`)
もしかして寝ちゃった?
「彼方、寝ちゃった?」
そう思った俺が問いかけると、その瞬間グワリと彼方が瞳を開く。
「…しんどい。もう黙れ。」
その瞳はギロリと鋭いいつもの機嫌の悪い彼方だった。
俺はビクッと身体を震わし、
「すみませんでした。(泣)」
と、潔く頭を下げるお約束。
すると彼方は『フン』と唸り、俺に背中を向けて布団をさらにかぶる。
どうやらこれから本当に寝るつもりなのだろう。
俺は一息つくように『フゥ』と息を吐き出すと、彼方のベットから降りて床に腰を下ろした。